ことばの力

コロナ禍 高齢の両親に会えない今、私に出来ること

不要不急の外出自粛・・・高齢の親に会えない

家族に代わって、お世話をして下さる施設職員の方への感謝

2月に入ってからもしばらくは、母と一緒に、施設に入所している父に会いに行っていまし

た。その後、新型コロナウイルス感染予防のために、父と面会が出来なくなり、3ヶ月にな

りました。洗濯物の交換の時に、「おとうさんはお元気ですよ」と職員の方から父の様子を

聞いてひとまずはホッとしても、心配や寂しさは始終感じて過ごしています。

認知症を患ってはいても、おかげさまで、歩行や着替え、食事、入浴、トイレなど、日常

生活は、時間はかかっても介助なしで出来る父です。入所して3年、この状態が維持できて

いるのは、職員の方々が、いつも言葉かけをし、父の心と体の健康状態をチェックして、タ

イミング良く行動の促しをして下さっているのだと思います。その日、その時の父の状態に

合わせて、タオルたたみのお手伝いをさせて下さったり、廊下の散歩を促して下さった

り・・・。専門的な知識と経験の医療と介護のプロの皆さん、事務所や給食のスタッフの皆さ

んには感謝しかありません。

スポンサーリンク

会えない父のために、今私に出来ること

父の入所以来、3ヶ月も会えないことは初めてなので、「元気だろうか?寂しがっていな

いだろうか?症状は進んでいないだろうか?」と、フッと心配になります。何をしていて

も、いつも父のことが頭の片隅にあります。

コロナ禍で、施設や病院にお世話になっている配偶者や親に会えな、いまま、永遠の別れ

となってしまった方のお話を聞く度に、切なくなります。お別れの言葉も交わさないまま旅

立たれた方、見送られたご家族・・・その気持ちは、父に会えない今、他人事とは思えず痛い

ほどによくわかります。辛いけれど、この切なさを味わうことも、同じ不安を抱える人と思

いを共有するためには、必要なことですね。「辛いよね・・・」「会いたいよね・・・」思わず

出るこんな言葉も経験していればこそ、思いを分かち合えますものね。同じ立場の人と話す

ことも大切なことですね。「お父さんのおかげで、辛い人の心に寄り添えたよ。おとうさ

ん、ありがとう。」と、会えない父に感謝します。

コロナ禍で、父には会えないけれど、絵手紙を書いたり、小さなアルバムを作って届けた

りしています。アルバムの裏には、父の好きな歌の歌詞を書きました。目にとまったら、き

っと機嫌よく歌ってくれることでしょう。ちょっと前のことは、すぐに忘れてしまう父です

が、絵手紙や写真は、捨てない限り残っていますから、目にする度によい刺激となってくれ

ます。父には、ハガキホルダーを渡していますので、届いた手紙やハガキ、写真などは、職

員さんがこのホルダーに入れて下さっています。いつか、コロナウイルス感染が終息し、父

に会えた時には、このハガキホルダーやアルバムを見ながら、楽しいおしゃべりをしたり、

歌を歌ったりしたいものです。

スポンサーリンク

施設職員の方に、感謝を伝えたい

私たち家族に代わって、父のお世話をして下さる施設職員の方は、父にいつも優しく声を

かけて下さり、根気よく説明をして下さり、私たち家族に対してもいつも優しく丁寧な対応

をして下さいます。コロナ禍の中、持病があったりして免疫力の低い高齢者の、介護にあた

る職員の方の、ご苦労は相当なものだろうと思います。

介護現場で三密を避けることなんて不可能です。たった今話したことさえ、数分ですっか

り忘れてしまう父にマスクを着けさせることも、おそらく難しいだろうと思います。毎日毎

日、大きなストレスの中で、懸命にお世話をして下さっている施設職員の方に、感謝を伝え

たくて、手作りのマスクをお届けしました。

スポンサーリンク

離れて暮らす高齢の母に、今私が出来ること

糖尿病と認知症のため、3年前から介護施設に入所している父は、几帳面で努力家、行動

力のある人でしたので、母は父を頼り切って、安心して生きてきました。ようやく、父と離

れた暮らしにも少しずつなれてきたところへ、今回のコロナ禍でした。週に2回、洗濯物の

交換に行く時間を大切にしていましたので、母の不安は、私のそれとは比べものにならない

と思います。ただ、母は弟の家族と同居しており、家族が気づかいしてくれる環境だし、体

調に合わせて好きな農作業をして気を紛らわせることも出来るのは、有り難いことです。

「お父さんのためにも、私が元気でいなくちゃ」と母が頑張り過ぎないように、チョコチョ

コと電話をかけて話を聞くようにしています。そして、「お父さんは、施設でプロのスタッ

フが看て下さるから一番安心だよ」と安心出来るような声かけを心がけます。

もし、私が感染していたら・・・と思うと、実家に帰ることは、なかなかできない今、私に

出来ることは、電話でおしゃべりをしたり、母の得意料理や漬物のレシピを聞いたり、花や

野菜の生育状態を伝えあったりと、これまでと変わらない日常を、少し意識して丁寧につづ

けていくことでしょうか。種まきや株分け、挿し芽で出来た花苗を交換して、その後の生育

を伝え合うのは、私にとってもうれしい時間です。母からは、この春、キンギョソウの苗や

アルストロメリアの株分けをしてもらい、きれいに花を咲かせています。私が株分けしたア

メジストセイジも咲き始めることでしょう。母が、これまでと変わりなく、安心して暮らし

ていけるように、娘として親孝行していきたいと思います。

 

スポンサーリンク
ABOUT ME
かな
好きなこと:手仕事・読書・旅・映画   憧れる人:ターシャ・テューダー     一番欲しいもの:自分の時間