本の選書、発注、受け入れ、配架、貸し出し
目次
■夏休みまで2週間、これからは大忙しです。
注文しておいた本のほとんどが納品され、子ども達から「新しい本の貸し出しはまだですか?」と貸し出し開始の催促を受けます。
「夏休みの貸し出しには、間に合わせるからね」とニッコリ。
今回は、本の選書、発注、受け入れ、配架、貸し出しについて、さらに、夏休みをむかえる準備について書いてみたいと思います。
本の選書のやり方
■学校によっては選書委員会が設けられているところもあると思いますし、あるのが理想だと思います。
しかし、本校には、選書委員会はなく、司書に任せていただいています。
でも、調べ学習のための本や各教科と関連した本については、年度始めに本のカタログを回覧して先生方に選書に協力していただいています。
■本校の図書館の蔵書についての情報は、職員向けの「図書館通信」で知らせています。
発注した本のリストはその都度、蔵書構成については、3月の蔵書点検後に知らせます。
選書のためのカタログを回覧し名前を書いた付箋をページに貼っていただきます。
付箋の貼られたカタログが返ってきたら、既存の本と重複するものをチェックし付箋を外します。
あとは、予算内に納まるように、それぞれの先生と個別に交渉し、最終的に図書主任の了解を取り、選書リストを作成します。
読み物については、子ども達が喜びそうな本、話題の本、ぜひ読んでほしい本、読書感想文や読書感想画の課題図書などを考え合わせながら決定していきます。
普段から書評を読んだり、公立図書館から直接本を借りて読んだり、書店やブックフェアーにでかけたりしてリストを作っておきます。
子ども達からリクエストのあった本については、なるべく購入するようにしています。
悩んで悩んで選書リストを作成します。
本の発注の仕方
■事務の先生には、事務手続きの面で何かとお世話になります。
「今回、今年度予算○○のうち△△分の本を注文しました。」
と伝えて、私が直接発注します。
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本の受け入れについて
■納品されると受け入れ処理をします。
熊本市はコンピュータシステムが整っているますのでコンピュータに入力後装備をします。
(1)納品された本のチェック
(2)コンピュータを使ってバーコードを作り、本に貼る。
(3)本校の蔵書とするために1冊1冊の本のデーターを入力する。
(4)背ラベルを貼る。
(5)蔵書印、学校名印を押す。
(6)本のページにはさまれているハガキやチラシを取り除く。
(7)カバーをかける。
■なお、受け入れ日や価格については、事務の先生が熊本市に報告される書類ときちんと合っていなくてはいけないのでよく確認をする。
(4)(5)(6)については、図書委員や図書室掃除の子どもにも手伝ってもらいます。
子ども達は大喜びでやってくれます。
小学生ですので、後でやり直しをしなければならないことも多いのですが、本や図書室に興味や関心を持ってほしいので、なるべく受け入れ作業は手伝わせた方が良いと思います。
「ありがとう、助かったよ。また、お願いね。」
必ず、上のように声をかけます。
本の配架収納について
■図書室入り口の新着図書コーナーに並べて順番に”お披露目”をします。
本の貸し出しについて
■受け入れ処理を行っている時、ブックトラックに並んだ新しい本のチェックは、すでに十分すんでいると思うので、あまりじらさずすぐに貸し出しを始めます。
予約も一人1冊受け付けます。
夏休みを迎える準備
■夏休みをむかえる準備をしていきます。
(1)2学期のクラス貸し出し図書の選書
■1学期のクラス貸し出しの本をコンピュータで返却処理し、元の場所に配架します。
といっても狭い図書室に5000冊を配架できないために、各クラスに100冊程を貸し出ししていたわけです。
返ってきてもその本を並べるスペースはありませんので、まず、2学期にクラス貸し出しにする本を選び出し、書架にスペースを作ります。
こうすると、1学期にクラス貸し出しした本を2学期にも同じクラスに貸し出ししてしまうということを簡単に防ぐこともできます。
この時に、できれば各教科の年間指導計画で2学期の各学年の学習内容をチェックしてから選書をすると良いと思います。
教科と関連した本をクラス貸し出しにして、担任の先生に伝えておくと喜んでくださいます。
(2)1学期の個人貸し出しの記録をプリントアウト
■子ども達全員の1学期の貸し出しの記録(読書記録)をプリントアウトして担任の先生に渡します。
1学期の成績をつけられる時の参考にもなると思います。
クラス別の平均貸し出し冊数なども数年分を統計資料としてまとめておきます。
「必要な方は、プリントアウトしてお渡ししますので声をかけてください」
と先生方には連絡しておきます。
(3)図書館だよりの発行
■夏休み用の本の貸し出しを始める前に、図書館だよりを以下のことを書いて発行します。
・夏休み用の本の貸し出しについて
・夏休み中の図書館の開館日について
・読書感想文、読書感想画について
・1学期に本をたくさん読んだ人の紹介
・公共図書館の利用について
(4)夏休み用の本の貸し出し
■本校では、夏休み用には、一人5冊を貸し出しします。
新しく購入した本も一斉に貸し出しを始めます。
読書感想文や読書感想画の課題図書もコーナーを作って並べます。
(5)掃除に始まり掃除に終わる
■私の勤務は、始業式の日から終業式の日までです。
子ども達が長期休暇に入れば、私も一旦雇用期間が終わります。
図書室は、40日余り眠り続けます。
本のクリーニングや修理、掲示物の張り替えなど、子どものいない図書室だからやれることもたくさんあるのですが、雇用が切れますし、冷房の効いていない図書室でのこれからの作業は、暑くてバテてしますから仕方ありません。
「新学期はまず掃除、ホコリを払ってすがすがしい風を通し、図書館の住人である私自身の居心地のいい場所づくりをします。」・・・
■新学期の図書館便りに書いていましたが、学期の終わりもやっぱり掃除です。
一つのテーブルの上に、手袋人形などお話の小道具、図書室のあちらこちらに置いた人形や小物、ブックスタンドなどをホコリを払って集めます。
上から大きな布をかぶせてホコリ除けをします。
図書室も長い夏休みです。
素敵な出会いをありがとう・・・。