1)準備運動

■他教科の例の「めあて」ではなくして、学校体育研究会の「めあて」学習を簡単に紹介しておきます。

究極の個別学習、自由進度学習だと思います。

まずは、準備運動(ラジオ体操めいたもの)の後に、跳び箱運動ならそれ専用の準備運動、マットならマットと、いわゆる「場づくり」をしての準備運動が必要です。

■体育科では、準備運動が大事ですね。

安全義務という観点からしても重要です。

準備運動で体温をあげてあげ、ケアレスミス的な事故を防がねばなりません。

そして、本時の動きにつながるような、専用準備運動で「助走」となりますね。

2)めあて学習

■達成型スポーツは、「めあて」となります。主に、器械運動ですね。

ちなみに、そうでないスポーツは「ねらい」学習といいます。それは、また、別のページにて。

めあて1 今、できる技で楽しもう
めあて2 もう少しで、できる技に挑戦しよう

この基本めあてに、各自が個別のめあてを立てます。例えば、Aさんは

めあて1 4段の開脚跳びで、着地(3秒停止)に気をつけて跳ぶ。
めあて2 1段の台上前転から2段の台上前転に挑戦する。

例えば、Bさんは、

めあて1 4段の台上前転で、なるべくまっすぐに回転する。
めあて2 4段の台上前転で、なるべくまっすぐに回転する。

こんな感じで、取り組みます。

3)多己評価と自己評価

場作りとしては、自分に当てはまる段数と向きの跳び箱を選んで練習に行きます。

友達どうしで「できばえ」を評価しあいます。同じ技に挑戦する子たちが、各自のめあてに応じて、評価するわけです。

例えば、Aさんだったら、他の子が「今、少し着地で動いたからBね!」とか、教え合うわけです。

自分の姿は見えないので、評価しあうわけです。

ここでは、次から次に跳ぶというのもありですが、2人までがスタート地点にいて、残りの子はマットのところで待って評価するという感じになります。

そして、試技が終わったら、手を上げて、スタート地点にたつ次選手に手を挙げて「どうぞ」と合図を送るわけです。

これが危険防止にもつながります。

なお、タブレットで映像をとらせる授業があるのですが、これをすることで、運動量が減るということは避ける必要があります。体育は総合学習ではないということです。映像とりの学習ではないということです。

それよりむしろ、教師は机間指導ならぬ、跳び箱「間」指導に行き、上手い子をチェックしておくわけです。

そして、めあて1と2の間で、うまくなった子などを披露して、皆で「認め合い」をするわけです。

褒められると嬉しいから、ますますやろうとするわけです。もちろん、めあて2の後でも、うまく行けた子を発表させて振り返りをさせるわけです。

なお、めあて学習にはカードは必携です。全時間分のめあてを記入させるカードです。これでスパイラルでめあてを書けている子が思考表現A判定となるわけです。

このカードが曲者です。本来なら、それこそ「一人一人」のめあてを掴んでおかないといけないわけですが、小学校教員には「無理」です。全教科対応だから、体育科に時間をかけられません。

その後、場作りの必要なめあて2へと突入です。

4)学習カード

■次時では、各自のめあてがこうなります。例えば、上記のAさん、うまくいったとしましょう。そしたら、

めあて1 5段の開脚跳びに挑戦する。もしくは、調整板を置いて跳ぶ。など
めあて2 4段の台上前転に挑戦する。

Bさんは、うまくいかなかったとしましょう。すると、同じめあてにするか、

めあて1 3段の閉脚跳びで、着地で3秒停止する。
めあて2 1段の跳び箱でヘッドスプリングに挑戦する。

こんな感じで、うまく行ったらスパイラル式に、上へ上へと伸びていこうとする、失敗したら、繰り返すか、技を変えてみるという学習方法です。

■学習カードにこんな感じでやっていくわけです。学習カードについては、別途、紹介します。

5)やってはいけない授業

■よく、こんな授業があります。一斉「閉脚跳び」とかです。

これはできない子にとって、45分、やるのは辛いものがあります。

こうやって、体育嫌いを増やしていく、そうなると生涯体育につながらず(運動習慣のない大人の育成?)、社会保障費(病院代)が膨らんでいくという構図です。

財務省も厚生労働省も嫌うわけです。だから、文科省が生涯にわたって、何らかのスポーツをやっていただきたい、そのためには、小学校段階から少なくとも「体育嫌い」をなくす必要があるというわけです。

さらには、できる子にとっても、「ずっと」閉脚跳びをやるのは、辛いものがあります。
だから「メニュー」(いろいろな技に挑戦する)が必要なわけですね。

メニューが豊富だと、好き嫌いの多い子どもたちが喜びます。

達成型スポーツでは、バイキング形式の授業が望ましい!

通常の国語や算数とかは、一斉ですよね。そうしないと、昨日の学びの上乗せが今日の授業となるので、体育で言うなら「閉脚跳び」ができないと、今日困るということになります。

しかし、体育は違います。要するに、できる技を増やして、楽しみながら運動していく(バイキングがそうですよね)ことが重要なわけです。

教師が45分で、閉脚跳びをほぼできるようにする力があるなら別問題なわけです。

体育科は座学と違って、体を使うというのは難しいものです。

その代わり、一度覚えると、体が身につけますので、一生涯できるわけです。自転車乗りがそうですよね。体で覚えるというのは、超重要です。

■だから、いかに「楽しさ」を前面に打ち出していくのかがポイントなわけです。

自分にあった運動、できる運動(めあて1)を楽しく少しだけ上達させ、さらに上を目指して新しい技に挑戦していく(めあて2)のスパイラル学習というのが大切なわけです。

6)場作り(達成型)の基本

■これは様々な運動で、いろいろとあるので、ここでは省略します。

基礎基本は、道具を「全て使う」ということです。よく、体育倉庫に多くの跳び箱が残っているという授業があります。これは、次の2点からまずいです。

・税金の無駄遣い(購入した以上は、全て使うことが行政から求められて然り)
・多くの場があれば、待ち時間が減り、運動量が増す

私は、跳び箱やマット運動は、次のように配置していました。

よくあるパターンは、縦1列型です。この方式をとると、端で練習している子は、友人の試技を見られないということになりかねません。

私はこう配置していますた。マットも跳び箱も。斜めにするのは、卓球台と同じで、狭い空間で練習量を増やすには、この置き方しかありません。

中央のオレンジは、上手な子の技のポイントを見抜く場です。集合場所でもあります。見る機会も縦1列配置型より多く見ることが可能です。

場作り場作り