1)道徳の指導要領にて

■道徳科の目標は、こうなっています。

道徳教育の目標に基づき、よりよく生きるための基盤となる道徳性を養うため、道徳的諸価値についての理解を基に、自己を見つめ、物事を多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考えを深める学習を通して、道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てる。

ここに、「物事を多面的・多角的に考え」という表現があって、ここを皆さんが十把一絡げに考えられるところがあります。

ようするに、多様性ということでしょう!とね。

全く持って違います。この2つの違いを押さえることは、とても重要で、かつ他教科にも関係あります。

 

2)多面的とは

■一言で言うと、こうです。

ある1つのモノ・ヒト・コトはいくつかの面を同時に内包している

図解すると、こうです。例えば、とある男性がいたとしましょう。とても仕事熱心で、責任感が強く、100%仕事をこなす人だとします。

しかし、この男性は、別面では違った面を持っています。つまり、人は多面的なのです。以下の如く。例えば、

多面的多面的

 

自分に厳しいだけに、他人にも厳しいところがあると同時に、何かの折に折れる可能性も秘めているというものです。

これが多面的ということです。道徳でいうと、とある性格は、別の面からも見てとれるということになります。

 

3)多角的とは

■一言で言うと、こうです。

ある1つのモノ・ヒト・コトを違った角度(違う立場)から見てみる

図解すると、こうです。例えば、とある風景や事件があったとします。見る人、聞く人によって、見方や聞き方が違うということです。

多角的多角的

■次のように、同じ風景を見ても、感じることは違うというのが、多角的に考えるということになります。

Aさん 観光客が見たら(熊本城が復活したな)
Bさん 体の不自由な人が見たら(電停に車椅子で入れる?)
Cさん 警察官が見たら(道路が狭すぎないか)
Dさん 市役所職員が見たら(市電が安全運転できているかな)
Eさん 教員が見たら(市電を利用すると地球温暖化を防げる?)

■このように、多面的と多角的というキーワードは実に重い言葉なので、しっかりと区別して使っていくことが大事ですね。