水俣病公式確認から70年
1)モニュメントの比較から
■広島原爆投下地にあるモニュメントはこうです。
「安らかに眠って下さい。過ちは繰返しませぬから」
■それでは、水俣のモニュメントを確認してみます。
「不知火の海に在るすべての御霊よ 二度とこの悲劇は繰り返しません 安らかにお眠りください」
水俣の写真をご覧ください。上皇さまの歌も一緒に提示します。
水俣のモニュメント
上皇さまの歌
■広島と水俣、似ていますよね。目指すところは同じなのですよね。
「繰り返さない」という点が重要なのかなと思いますね。
別件となりますが、日本政府が武器の輸出を解禁しました。これまで、平和国家を標榜してきていたのに、武器=殺傷兵器を輸出するということは、戦争に使われるという意味を含んでいます。
「繰り返す」ことにつながっていかないのでしょうか。
■そういう意味では、今、熊本市内の河川で、PFASが検出されていて、これから数十年後に、問題が発生しないのか、繰り返すことにはならないのか、しっかりと見極めていかねばならない時代を迎えていると感じる昨今です。
2)水俣湾は埋め立てられているという事実をこそ
■今の若い先生方は、水俣を見学されて、「きれいいな海だ!」という印象しかもたれないのだと思います。ぜひ、過去の歴史を振り返って授業をしていかれることを望みます。
ここで発揮されるのが、グーグルマップの航空写真です。以下を見てください。
水俣のグーグルマップ■少し見にくいですが、水俣駅前がチッソ工場で、その溝の先が百間排水口です。ここから先が元は海でして、ここから有機水銀が垂れ流されていたということになります。
バスで丘にある資料館まで、エコパークの中を通り過ぎていくと思いますが(上図でいうと、茶色部分は全て元が海です)、この下に有機水銀を含んだヘドロが埋め尽くされているわけです。
それをこそ、子どもたちには話していきたいものですね。
原因物質が封じ込められているわけです。
それが次の写真です。
ヘドロの実物■1986年頃だったか、エコパークになる前に、ここいら一体のヘドロの浚渫工事がなされておりました。そこから、回収してきたものです。
当時の写真を紹介します。
工事中の水俣湾=この右奥が百間排水口 |
高台からの工事中の水俣湾 |
現在の百間排水口 |
排水口と海への出口を網で仕切っていた当時 |
■地図を見る時は、平地(茶色や黄緑色)と山間部(濃い緑など)をわけで、線引作業をさせるといいです。
埋め立てかどうかがわかります。また、縄文海進で昔は3mほど今より海面が高かったので、津波の可能性がわかります。
3)「全ての御霊」という重要性
■この言葉も大きいと思うのですよね。人だけではないということです。
水銀をとった微生物、そして魚類、そして猫やカラス、そして人へと、連鎖は繰り返していったわけですよね。
それを上皇さまの歌が示しています。
「あまたなる 人の患ひのもととなりし 海に向かひて 魚放ちけり」
だからこそ、水俣市の23種類のごみ分別に現れているのだと思います。
■授業では、過去と現在の往復運動をしながらやっていきたいものですね。



