1)大前提は2つ

■体育科で最も重要なことは、次の2点です。

1.安全にできる    2.運動量が確保されている

私は、水泳死亡事故のあった学校に赴任したことがあり、体育主任として教職員のプール管理をきつく言ったことがありました。

まずは、朝一番にプールに行って、機械が動いているのか、ゴミは浮いていないか、水は濁っていないか、等々のチェックを厳しく言いました。事故を完全に防ぐことはできない、しかし、施設管理はできますよね。まずは、ここからだということです。

2)技のポイントを学習する

■体育科は、とても技が豊富です。マット運動1つとっても、かなりの技があり、高学年にでもなると、それはもう大変ですよね。しかし、この技のポイントがわからないと、「怪我」につながるのです。

だから、進んで研修会に参加するか、先輩に聞くか、本を読むか(ビデオを見るか)です。何も研究せずにやってしまうと、事故が起きやすいです。

カレーライス理論でいこう!!

■これは私の造語なのですが、カレーライスはすごく美味しく、人気がありますが、これをずっと毎回食べるというのは辛いですよね。つまり、

同じ技の練習をずっと続けると、子どもたちは疲れるし、飽きます。こんな時、事故は発生するのです。

ですから、例えば、倒立前転のみを永遠にさせてはいけないということです。足掛け上がりをずっとさせてはいけないということです。

いろいろな技や運動を組み合わせるといいです。

倒立前転をやったり、跳び前転、開脚前転・・・・等々です。前回り、逆上がり、足掛け上がり・・・・等々です。あるいは、鉄棒、マラソン、短距離走・・・・等々です。

この辺のことは、次のページ他でご覧ください。

場作り
体育科のめあて学習1)準備運動 ■他教科の例の「めあて」ではなくして、学校体育研究会の「めあて」学習を簡単に紹介しておきます。 究極の個別学習、自...

Aは苦手だけど、Bならいけるという、意欲が持続しやすいからです。Aだけさせられると、辛いものがありますよね。技が違うと、違う筋肉を使うので、疲労も少なくなるし、新鮮味が出てきます。

ゲーム性のあるサッカーや、バスケットはこの限りではありません。ゲーム性があるから飽きにくいのですね。

これは、体育科のみならず、他教科もそうです。同じ作業を延々と続けるのには無理があります。例えば、国語科で、45分間、ずっと作文なんてありえません。

もう1つは、休養です。今では熱中症対策でも水分補給の時間があるから大丈夫でしょうが。

なお、水泳学習も含めてですが、

「自由時間」という学習はありません。水泳の学習では、この「自由時間」という枠に、事故が多いという話を聞いたことがあります。

技には、順番がある!

ということも頭に入れておく必要があります。

■前転できないのに、前方倒立回転はないよねということです。次第に、技を高めていくということはとても重要なことです。

ただ、高学年になれば、マット運動用の準備運動として、前転を入れるという方法はありです。技が高度になってくるから、低・中でやれて当然という技は高学年では準備運動に入れていくといことも大切です。

算数科と体育科は似ているところがあって、それは「個人差がとても大きい」ということです。指導の違いは、算数科は一律に勧めていかないといけないけど、体育科は個別化が可能ということです。だから、一人ひとりに焦点をあてていく学習が算数科とは比べられないくらい、自由度があると思います。
だから、一人ひとりの個人内達成度を大いに褒めていきたいものです。そして、得意な子には、それ以上の技に挑戦させていくといいです。

3)運動量の確保

■体育科は、

「できるーできない」ではなくして、「運動したかーしてないか」です。

最近では、タブレットで動きを録画するという授業が多くなっていますが、ナンセンスです。

体育科は、ビデオ撮影の授業(総合学習等々)ではありません。運動の学習です。全く使うなと言いません。自分の技を見ることも重要です。そこから改善方法も見つかるかもしれません。

しかし、多くのクラスでかなりの時間をビデオ撮影に使っている担任がいます。これでは、子どもたちの運動能力は高まりません。その証拠に、体力テストの結果が毎年、落ちているということでしょうか。これは、もちろん、日常生活で体を動かす機会が減っているというのにもあるかとは思いますが。

だからこそ、週にたった3回の体育科の時間は、「鍛えないと」いけません。

体育科でタブレットはナンセンス

使うにしても、5分以内で!

次に大事なのは、次の視点です。

体育館内の備品は全て使う!!

■もし、体育倉庫にマットが30枚あったら、30枚全部使うということです。よく、走行に半分くらい眠っているマットがある場合があります。

計算すると、わかりやすいです。30人学級とします。

20枚➗️30人=2/3枚・・・・1人2/3枚
30枚➗️30人=1枚・・・・・1人1枚

だから、1人当たり長いマットがあるということになると、当然、運動量は増えるわけです。

あるいは、先程の安全という面で考えると、1枚敷くところを2枚敷いて、さらに安全性を高めるということにもつながります。

体育科学習のポイント

1.安全面に気をつける
2.運動量を確保する
3.カレーライス理論を考えておく
4.体育備品は全て使う