1)伏線をはる!

■まずは、授業冒頭で、伏線をはりましょう。

【発問】小学3年生の問題を出します。今から、電子黒板に提示します。時間は1分です。
「誕生パーティをしました。ケーキは全部で20個、5人集まりました。ケーキは1人当たり何個になりますか。」

多分、「簡単!」というでしょう。

式 20÷5=4   答え 4個

さっと当てて、答え合わせをして終わりとしたいところですが、今回は伏線指導ですので、どんなに簡単な問題でも、「20個」「5人」「1人当たり」というのをしっかりと押さえます。

そして、「1人あたり」だから、「人数」で割ったんだよねという強調した説明がさらに子どもたちに伏線を与えることに繋がります。

2)本題へ

■では、今日の学習に入り、次の映像を見せます。映像は、ニュースなどでよく出てくるシーンです。

【映像】東京駅の通勤ラッシュ時のyoutubeとかを提示します。もう1つ、コロナ時のすっからかんの電車内を提示します。
【発問】どちらが混んでいますか。どういう状態が「混んで」いるでしょうか。

「1人当たりの面積が少ない」ということが押さえられれば最高ですが、この時点では、言えなくても、イメージできればいいかと思います。

映像でなくても、写真でもいいかと思います。画像検索をかければ、たくさん出てくるかと思います。

■そこで、今日の課題に入ります。

【めあて】どの部屋が混んでいるでしょうか。
【発問】集団宿泊に行きました。今から、4つの部屋と人数を紹介します。混んでいる順に部屋を並び替えなさい。早くわかった人は、式または文章で、そう考えた証拠をノートに書きなさい。

次のような部屋です。電子黒板に映し出すと、いいでしょう。

部屋 A B C D
人数 6 5 5 7
畳の枚数 10 10 8 12

ここで、自力解決となり、最初に当てたい子どもを決めるために、机間指導をします。

指名優先順位1位:同じ人数、同じ枚数の部屋同士を比べている子
同  2位:引き算をして、残った畳の枚数を計算している子
同  3位:割り算で1枚当たりの人数(1人当たりの枚数)を計算している子

2通り出てきたら、計算結果がちがってくるが、答えは同じなので、その意味をここで押さえます。

例えば、次のような式が出てくるでしょう。

<ノート・板書>1枚あたりの人数は?
A:6➗️10=0.6   B:5➗️10=0.5  C:5➗️8=0.625
D:7➗️12≒0.58  C→A→D→Bの順で混んでいる

1人あたりの枚数は?
A:10➗️6≒1.67  B:10➗️5=2  C:8➗️5=1.6
D:12➗️7≒1.71  C→A→D→Bの順で混んでいる

このような式のみならず、言葉で説明する子もいるでしょうから、それはそれで、確認していきます。「人数が同じBとCでは、・・・・」等々

【説明】この割り算のように、1人当たりの枚数や1枚あたりの人数を求める学習に入っていきます。高学年なので、これから先は「1あたりの量」のことを「単位あたりの量」というようにしていきましょう。

■そして、練習問題に入っていきます。

【指示】次の問題を2つのやり方でときます。計算の結果は違いますが、答えは同じです。よく考えて、次のように書いてから、式を立てていきなさい。
式 <1□あたりの□数>     ÷    =
<1□あたりの□数>     ÷    =
答え 1□あたりの□数が~~~なので、◯◯の方が~~~

こうやれば、時間内で消化できるかと思います。

3)引き算をした子たちへの指導など

■さて、引き算をした子たちには、次の前提条件を書くように指導しましょう。

通常、加減(+―)は同一単位での計算はできません。本来は低学年で押さえるべきです。単位が違うものが乗除(✕÷)になります。だから、学力テスト対策としては、このことは口酸っぱく言っておくと、「考えられない」時の大ヒントになるかと思います。
それで、次の条件を書いてから引き算させましょう。

「畳1枚に1人が入るとすると」、これを書いておけば、引き算が可能になります。

■「伏線」指導は、既習事項から入るという、算数科のセオリーです。今回は、小3の問題から入って、5年でも小数になる位で、後は同じだよという意味合いです。

そして、もう1つの「複線」指導です。授業を2本立て、もしくは3本立てにしておくと、授業者にゆとりが出てきます。こうなったらああしようという。1本レールでは衝突しますが、2本、3本の複線だと、衝突(子どもと教師の)が防げます。

別名、「懐が深い」ということになりますね。授業の「懐」を深く持っておくと、ゆとりが出て、笑って授業が進められます。

4)教科間リンクをはる!

■別件で、教科間リンクです。単独で、国語は国語、算数は算数と考えずに、お互いにリンクを張り合いましょう。

もし、社会科の4月時点で、例えば、「日本で一番人口の多い県は?」と問い、次に「では、一番混み合っている県は」と問うておくと、地図帳の巻末資料のどこを見ればいいかという学習をさせます。

すると、「人口密度」という項目があることに気付くでしょう。そうなると、北海道や東京の人口密度を考えさせると、一目瞭然ではないでしょうか。ここで、1k㎡あたりの人口というのを確認しておきます。ちなみに、東京都は約6400人、北海道は約70人、これだけでも歓声があがるかもしれません。

ここを押さえておいたら、今日の学習は、「部屋の人口密度」となりますよね。そしたら、かなり早く授業が進んだのかもしれません。

言いたいことは、教科間リンクです。これを意識しておくと、「一石二鳥」の世界となります。