1)いじめはどのクラスでもある!

■「ない」と豪語する担任は、見えていないのだろうと思われます。日本は、社会主義国ではなく、資本主義国です。

そこには、見えない経済格差というのもが存在します。基本的に格差があるということは、差別やいじめがはっせいしやすい土台であるということをまずは、認識しておくことが重要かと思われます。

格差とは、例えば、Aさんが、Bさんには「◯◯さん」と呼ぶのに、Cさんには呼び捨てをしているというような場合、これは明らかな「格差」で、いじめにつながりやすいです。

■要するに、いじめはどんなにいいクラスでも、起こりえる事象かと思いますので、どんなクラスを受け持つにしても、「いじめはないのか」という視点で、学級経営をしていくといいのかなと思います。

2)いじめへの対処法

1.子どもたちの一挙手一投足に目を光らせる

おかしい言動があった時点で、確認をとり、指導をしていくことが重要(どうしても面倒くさいことはスルーしがちです)。その場で無理な時は、同日中に休み時間等にて確認。

意外と、「見なかったことにしておこう」と考える教員もいます。あるいは、指導を忘れてしまう教員もいます。こうやって、エスカレートしていくわけです。

2.まずはアンケート調査

いじめの存在を「見える化」する方策が問われます。まずは、アンケート調査ですね。

ここで、どれだけ本音で出せるかは、高学年になると難しいから、「ない」を「本当」と思わないことも見落とさないポイントですね。

3.ちょっとした変化を見逃さない

物隠しや友人関係の変化、休みがち(不登校)、ノートの字の変容等々、ちょっとした変化を見逃さないことです。

そのためにも、普段からの観察が超重要です。

4.いじめの定義を確認する

「いじめの定義」をしっかりと認識しておくことも大事で、数カ月に一度、振り返ってみると大事に至らないかと思います。

例えば、文科省の問題行動等調査(3月末に行われる生徒指導主任が回答するアンケート調査)での定義はこうです。

当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。

ここでは、重大事態(いじめ防止対策推進法)についても紹介しておきます。

1号事案:いじめにより当該学校に在籍する児童等の生命、心身又は財産に重大な被害が生じた疑いがあると認めるとき

2号事案:いじめにより、当該学校に在籍する児童等が相当の期間、学校を欠席することを余儀なくなれていう疑いがあると認めるとき

一度、この法律を読んでおくことが大事です。

5.荒れている教室では、いじめが起きやすい

荒れているとは、教室が汚いということと、子どもたちの言葉遣いが荒い、汚いということです。例えば、

・掲示物が破れたり、とれかかったりしている、黒板に落書きがある、給食後に食べ物やカスが落ちている、机に落書きが多い、ゴミが散乱している、授業が面白くない等々

・言葉使いが荒い、友達を呼び捨てにするか、あだ名で呼ぶ、敬語を使わない、平気で差別表現をする、「殺す」等のマイナーな言葉を多用する、理不尽な担任の指導等々

6.家庭連絡は、全員、同日にて行う

家庭連絡をする際は、全員、同日連絡が基本で、できれば電話や連絡帳では、真意がつたわらないところがあるので、私は家庭訪問をしていました(もちろん、許可を得て)。

7.一人で解決しようとしない

一人で考えず、悩まず、必ず報連相を始め、複数指導体制を組むことです。管理職や学年主任、養護教諭、特支コーディネーター等々です。

8.授業でそれとなく!

クラス全員に、道徳や学活の時間に、どう授業していくかの検討が大きな課題となりますね。ケースバイケースで一概にはいえないかと思います。個人が特定できない状況でやる必要もあります。

9.その後の様子をしっかりと見取っていく

指導して終わりではなくして、問題はその後です。加害・被害を含め、その後、どうなったかの追跡が必要です。

これがいい加減だと、元の木阿弥となってしまいます。何事も一朝一夕にはいきません。根気よく続けていくことが大事ですね。

10.場を和ませる「技」も必要

いじめの指導は暗くなりがちで、逆パターンもありですから。つまり、教師の見えないところで、(お前がいるから・・・・・等々)となる場合があります。

皆で協力して何かをやり遂げるようなイベントとかも考えていく必要があるかと思います。逆に言うと、いじめにならないような計画を4月に練っておくというのが大事ですね。係活動を始め、道徳の授業、学活の話し合い活動、楽しい授業等々です。

そしてそして、前にも言いましたが、昼休みに子どもたちと遊んでいるかということです。子どもたちの心を鷲掴みにしておくというのも重要ですね。

11.一人ぼっちをさがす

いじめでなくても、1人でいるのが好き!という子もいるものです。そんな子とは、積極的に教師が会話を持っていくことが大事です。

帰りの会等、ちょっとしたスキマ時間に、次のことを聞いてみるといいです。金曜日がいいです。

今週、月曜日から金曜日に、昼休みに誰と何をして過ごしたか、用紙に書きなさい。

「月曜日 場所  誰と  何を」「火曜日 場所  誰と  何を」・・・・・・・

これで、一人ぼっちの確定ができます。一人を愛する、読書を愛するという場合を除いて、ここは要注意となります。

本当のことを言わないということも、高学年になる程ありえます。そこは、十二分に考慮していくことが必要です。だから教師は、運動場や教室で、目を配っていく必要があります。一人ぼっちの子が、どこで何をしているのか、あるいは死角に呼び出されていないかなどです。

3)いじめの4層構造

■こんな構造も知っておくと、学級経営に役立ちます。

4層構造4層構造
スイッチャー 話題を変換できる子ども(「あの子、生意気だよね」という会話になった時、「でもこの前、私に消しゴムを貸してくれて助かったよ」と話をそらす子どもの存在
シェルター 親身になって話を聞く・味方がいると安心させる
通報者 匿名での、リークできる機能が重要
傍観者 見て見ぬふりをする子ども
「先生には言えない」という場合が多いので、いろいろな相談者・機関を設けておくことが重要です。
観衆 囃し立てたり、面白がって見ていたりする子ども
加害者 いじめている子ども
被害者 いじめられている子ども

対処法は、私の体験から話しているわけで、十人十色、三者三様の面もあるかと思います。書籍を読んで、研鑽を積むということも重要ですね。