1)説明文の指導

■次の手順でやっていく必要があります。

1.新出漢字マスター+音読

■仮に全8時間指導であるとしたら、前半4時間においては、全文通読は毎時間必須、後半は扱う段落とかに絞っていく。新出漢字は、物語と同様、冒頭2時間で全漢字をマスターさせ、毎時間2,3個の空書きで振り返るようにしていきます。

2.形式段落分け

■1マス下がっている箇所に、教科書に直に番号を打たせて、全何段落かを確認します。

3.3部構成に分ける

■はじめー中―終わりと言ったり、特に高学年では序論―本論―結論と言ったりします。

・はじめには、「~か」「~う」という問題文が入っているので、その文末表現を確認
・はじめには、話題提示+問題文が入る
・中は、接続語(さて、ところで、第一に、次に、では・・・)や内容で分けていく(書き出しの一語に注目)
・おわりには、まとめの文章(このように、こうして・・・)と要旨(筆者が伝えたいこと)が入っている

上の方法論をしっかりと認識させておくことが重要です。

4.中では、各段落の要約をする

■要約の仕方は、以下の通りです。

・30字以内の体言止め(用言止めという方法もある)
・キーワード(題名と同じ、もしくは頻度の多い言葉)を2,3出す
・あとは、段落内にある動詞を見つけ出し、そのキーワードとつなげる(パズル)

■上と同様で、マスターさせておきましょう。

5.問題文と答え、要旨の確認

■最後に、問題文と答えは合致しているか、要旨(筆者が伝えたいこと)は明確かを確認していきます。

なお、問題文と答えは、文章そのまま抜き出し、その段落は要約しません。要旨は要約のような形でまとめてもいいでしょう。

2)今回の教材分の解釈

■では、実際に、今回の説明文をまとめてみます。

【はじめ】

①(話題提示)「みなさんは、のりをもっていますか」(この「か」は問題文ではなくして、呼びかけ)
・話題=接着剤の定義(物と物をくっつけるはたらきをするもの)
②(事例)要約:身の回りのいろいろなところに使われているせっちゃくざい
・例示=ゼッケンと教科書(事例は要約しない)
③「また」(事例)要約:飛行機や電車を作るのに活やくするせっちゃくざい(ここは事例だけの段落なので仕方がない)

【中】

④「さて」要約:自然にあるざいりょうを使って作ったせっちゃくざい
⑤「その一つ」要約:米と水で作るのり
⑥「もう一つ」要約:動物のほねや皮をにてかわかして作ったにかわ
⑦「このように」要約:ふべんな点もある自然がつくったせっちゃくざい
⑧「そのため」要約:工場で作られるようになったせっちゃくざい

⑨「けれども」要約:自然のよさを生かして使われているせっちゃくざい
⑩「また」要約:古いものをしゅう理するときに使われるせっちゃくざい

【おわり】

⑪まとめと要旨:
まとめ→一文目  要旨→二文目

3)書写授業との関連性

■例えば、書写の教科書に注目です。何ページ目だったか、「にかわ」と出ています。

習字の筆をなぜ洗うのか、それは墨に入っているにかわを洗い落とすためなのです。これが洗えていないと、筆が固くなりすぎて、二進も三進も行かないということになるからです。こんなページを指定してやれば、子どもたちは「なぜにかわがここにある?」という疑問を持つのかなと思ったりもします。

そうすると、あとは検索です。「にかわ 墨(もしくは筆)」と。そのページへ進んで、「こんなところに、接着剤が存在していた」という新たな発見があって、意見文としてまとめられるのではないでしょうか。

つまり、自分に興味がある接着剤を調べて意見文を書かせればいいのではないでしょうか。昔の子なら、プラモデルの接着剤というところではないでしょうかね? 今の子は?

私は個人的には瞬間接着剤はなぜあれだけ強力なのか、不思議でなりません。指どうしがくっつく位ですから。そんな話もしてやると、俄然調べ学習+意見文に興味がわいてこないでしょうかね?

あるいは、給食時間(ご飯)に実験という手もありますよね。考えれば、いろいろとあるものです。部屋の中の、昔の戸は障子紙で貼ってありましたが、その時に使うのはこの米の糊でした。

4)悪文との対決

■それより何より、今回は、問題文のない「悪文」なのです。だから、授業では、問題文を書かせる授業にするといいです。例えば、こんな指導です。

・まとめの文章:「1960年10月1日に生まれました」
これに対する、問いの文、問題文を作ってみましょう。
・「誕生日はいつですか」とか、「いつ生まれましたか」となります。
・まとめの文章:「子供に学力をつけられる先生になりたいです」
これに対する、問いの文、問題文を作ってみましょう。
・「どんな先生になりたいですか。」

■それで、今回の教材に移ります。

⑪「わたしたちは、はるか昔から今にいたるまで、さまざまなざいりょうとそのとくちょうを生かしてせっちゃくざいを作り、物をくっつけるのに使ってきました。」
↓     ↓
作成問題文:「せっちゃくざいは、何を使って作られ、それぞれどのようなとくちょうがあるのでしょうか。」

こうやれば、理解しやすい説明文になったかと思います。教科書会社は、新出漢字の登場も考えて教材を選定しなければならないので、このような説明文を掲げざるを得ないのでしょうかね? 書き下ろし文ならいいのでしょうが、作家さんがそうもいかないでしょうから。

こんな授業をやっておくと、6年の全国学力調査問題に太刀打ちできるのではないでしょうか。