討論授業のやり方
1)対話=討論にする
■現在の指導要領では、「対話」が重視されているのですが、保護者受けがよくありません。私のかっての教え子たちが今は保護者となって、私に言いました。
発表会とか、話し合いばかりで、子どもたちに本当に力がついていっているのか、不安でたまらない!!
さもありなん!、言いえて妙と思ったのは、私だけでしょうか。
だったら、単なる話し合い=対話ではなくして、討論を多く取り入れていきたいですよね。以下に、やり方を書いてみます。
2)討論のやり方
1.国語科だと、クライマックスや伏線の場所を問う(物語文) 意味段落(形式段落ではありません)の分け方を問う(説明文) どんな教科でも多用する。
例えば、生活科で、虫のある部分を拡大提示して、「何という虫の足でしょう」とやって、討論させるといいです。
トンボの手足ちなみに、私は、道徳でよく討論(練習)させて、教科の討論に利用していました。道徳は自由意見が許可されますよね。だから、取り組みやすかったのです。
特に、文系教科で多用するといいです。
2.2,3の意見に絞って、討論する。できれば、二者択一がいい。
意見が複数になった場合、例えば、全部で5つ出たとしましょう。これでは、意見が散乱して、討論にはなりません。できれば2つ(多くても3つ)にしぼります。
3.絞り方は、「絶対これは違うというのはどれですか。(番号や記号をふっておくと発表しやすいと考えます)」と問うて、多数決風に処理して削っていく。
意外と、教師の考えている正解が外される時もありますが、ここは子どもたちの討論に任せましょう。最後に、教師の考えを紹介すればいいです。
4.意見が1つしか出ない場合、教師が1つ出して、2つにする。
ここで、再考させると、教師派が増えてきて、面白くなります。
5.意見は「カン」ではなく、根拠をもたせる必要がある。
「皆さんは、どちらですか。選んだ理由もノートに書きなさい。」
といきます。その際、理由は気持ちや思い込みでやってはいけません。
国語科だとすると、◯ページ◯行目の「~~」という文章でという一文をつけてから意見を発表させるといいです。思い込みの反論というのは、個人の自由ですから、反論不可能なのですよね。
国語科は文章の証拠が必要です。何度も何度も挑戦することですね。
6.判断しない子には、最低どちらの意見か、意思表示を迫る。
判断しない子、考えない子が当然います。そんな時は、最低、A、Bのどちらかを書かせてください。理由なしでいいです。まずは、「選ぶ」という行為が必要です。そのためには、立たせて、「選んだら座りない」とかやって、決断を迫るといいです。選ばざるを得ないという状況を作ります。無理はさせないでくださいね。
7.理由や根拠を書いていない子には激励する。
理由を書いていない子には、こう助言します。
「誰の意見に賛成する?」と。友達の考えを選ばせてください。そうやって、「参加」させていきます。
8.少ない意見から討論を始める。
A、Bの人数を聞き、少ない方の意見から始めます。
「Aを選んで理由が言える人、立ちなさい。同じ意見だったら座りなさい。少しでも違っていたら、立っておきなさい。」
出された意見のエッセンスを簡単に板書していきます。Bも同様にやります。もし、極端に意見が少ないか、人数的に偏りが生じた場合は、少ない側に教師は味方をしてください。「弱い者の味方だ!」と宣伝して、理由を嘘でもいいので、追加していってください。
9.続いて質問や反論に移ります。
「今から質問や反論に入ります。私はA派です。Bの①に反論します。~~ではないですか?」
というような形で勧めていくといいです。
10.最後に教師の意見を述べる。
先生の意見がABにない時は、先生の考えCを示せばいいです。できれば、討論を始める前に正解はあった方が無難ですが。何のためにやってきたんだーとなりますから。
11.注意事項は、意見の戦いであり、人の喧嘩ではないということを念押しておく。
これは大変重要です。ですから、意見には名札ではなく、記号や番号がいいです。
「③の意見に反論ですが、・・・」となった方が無難です。「◯◯さんの意見に・・・」となると、個人攻撃になりやすいからです。
12.その時間で終わらない場合は、私は次時へと伸ばす。
文系教科はこれが可能です。理系教科は、昨日のことを使って今日、今日のことを使って明日の学習という感じになりますので、できればその日のうちに解決していったがいいです。
次時に引き継ぐ場合は、「ノートに意見を追加して書いた子のみ」と約束させていたことでした。思いつきで言われても、授業が違った方向へと進みがちだからです。私は、自学でさせて、ノートに私の考えをコメントしていたことでした。
3)討論の練習
■朝自習の時間などに、次のようなお題を出して、討論の練習をさせておくといいです。
・犬と猫はどちらが好きですか。
・ご飯とパン ・リンゴとミカン ・給食と弁当 ・国語と算数 等々
自由な意見が許可される内容ですので、意見を出しやすいと思います。
■練習ではないですが、学活などで、次のようなディベート(別ページ参照)をさせると、本質や必要性が見えてくる場合が多いものです。機械的に教室2分して、賛成派と反対派に分けて、討論させると、必要性が見えてくるかと思います。
教師が口酸っぱく説教するより、子どもたちのディベートに任せた方が真を突いてくることがあるものです。
・AIが出てきたので、英語の勉強は不要である。
・給食は不要である。
・掃除は不要である。
・学校は不要である。
・マンガは不要である。 等々
このように、普段から意見を迫っていくと、単なる話し合いなどではなく、真剣に、自ら考えていくようになるのではないでしょうか。